ECサイトのコールセンターは外注・内製どっち?AI電話で少人数から始める方法

ECサイトの注文が増えてくると、同時に増えやすいのが電話での問い合わせです。
「この商品は自分にも合いますか?」
「注文した商品はいつ届きますか?」
「返品したいのですが、どうすればいいですか?」
「法人でまとめて購入できますか?」
最初は経営者やEC担当者が対応できていても、注文数が増えるにつれて電話対応が本来の業務を圧迫するようになります。
そこで検討されるのが、外部コールセンターへの委託や、自社でカスタマーサポート体制を作る方法です。
しかし、
「外注すると費用が気になる」
「自社でコールセンターを作るほど人はいない」
「お客様の声は直接聞きたい」
「まだ売上が安定していないので、大きな固定費は持ちたくない」
というEC事業者も多いのではないでしょうか。
ECサイトのコールセンターは、「すべて外注する」「すべて自社スタッフが対応する」の二択ではありません。
IVRやAI電話で一次受付を行い、配送状況などの定型問い合わせは自動化しながら、購入相談・法人注文・返品理由・クレームなど重要な電話だけ自社スタッフが受ける方法があります。
さらに、営業時間外や繁忙期だけ外部コールセンターを利用するハイブリッド運用も可能です。
AI電話を受付担当として活用すれば、EC事業の立ち上げ時でも、少人数から自社にコールセンター機能を持ちやすくなります。
この記事では、EC・通販事業者向けに、コールセンターの外注と内製の違いを比較しながら、AI電話・IVRを使った少人数運営の方法を解説します。
結論|ECサイトのコールセンターは「外注か内製か」の二択ではない
ECサイトの電話対応には、大きく3つの方法があります。
1つ目は、外部のコールセンターへ委託する方法。
2つ目は、自社でスタッフを採用してコールセンターを内製する方法。
そして3つ目が、AI電話・IVRを活用しながら少人数で自社対応する方法です。
それぞれにメリット・デメリットがあります。
| 比較項目 | 外部コールセンター | 完全内製 | AI電話+少人数内製 |
|---|---|---|---|
| 人員確保 | 外部に任せやすい | 自社採用が必要 | 少人数から始めやすい |
| 採用・教育 | 自社負担を抑えやすい | 自社負担が大きい | 有人対応する範囲を絞れる |
| 定型問い合わせ | 委託先で対応 | スタッフが対応 | AI・IVR・SMSで自動化しやすい |
| 顧客の声 | 社内共有までワンクッション入る場合がある | 直接把握しやすい | 重要な声を直接把握しやすい |
| 商品知識 | 情報共有・マニュアル整備が必要 | 高めやすい | 重要な相談だけ自社へ転送 |
| 営業時間外 | 対応範囲を広げやすい | 人員確保が必要 | AIによる一次受付が可能 |
| 繁忙期 | 増員を相談しやすい | 急な増員が難しい | AI+必要時のみ外注が可能 |
| 費用 | 契約内容・件数・時間帯による | 人件費・採用費等が必要 | 小規模から始めやすい |
| 立ち上げ期 | 規模によっては負担になる場合も | 人員負担が大きい | 売上に合わせて拡張しやすい |
どれか1つが必ず正解というわけではありません。
大切なのは、「どの問い合わせに人が対応する必要があるのか」を決めることです。
配送状況や営業時間など、答えが決まっている質問までスタッフが毎回答える必要はありません。
一方、
- 購入前の商品相談
- 高額商品の相談
- 法人・大量注文
- 返品・交換の理由
- クレーム
- 定期購入に関する重要な相談
などは、人が話を聞く価値があります。
AIに任せられる電話はAIへ。売上や顧客理解につながる電話は人へ。
この役割分担を作ることで、少人数でも電話窓口を運営しやすくなります。
ECサイトにコールセンター・電話窓口が必要な理由
経済産業省の「令和6年度電子商取引に関する市場調査」によると、2024年の物販系BtoC-EC市場規模は15兆2,194億円、EC化率は9.78%でした。EC市場が大きくなる中、商品をオンラインで販売する事業者にとって、購入前後の問い合わせ対応も重要な顧客接点です。
メールやチャット、FAQを整備していても、すべてのお客様が文章だけで疑問を解決できるとは限りません。
特に購入を迷っている時や、トラブルが起きた時には、電話で確認したいお客様もいます。
購入前の商品相談を受けられる
ECサイトでは、商品ページを詳しく作っていても、購入前の疑問をすべて解消するのは難しいものです。
たとえば、
- 自分の用途に合っているか
- サイズはどれを選べばいいか
- 他の商品と何が違うか
- プレゼント用途でも問題ないか
- 在庫はあるか
- いつまでに届くか
といった質問があります。
こうした問い合わせは単なるサポートではありません。
購入を迷っているお客様の背中を押す接点になる可能性があります。
特に高額商品や説明が必要な商品では、電話で相談できることが購入前の安心材料になる場合があります。
初めて利用するショップの不安を解消しやすい
初めて見るECサイトで購入するとき、
「本当に届くのか」
「何かあった時に連絡できるのか」
と不安になるお客様もいます。
問い合わせフォームやメールだけでなく、必要な時には電話でも相談できる状態を作っておけば、購入前の不安を解消しやすくなります。
ただし、だからといってすべての電話に人が出続ける必要はありません。
AI電話で用件を振り分け、必要な時だけスタッフにつなぐ方法でも電話窓口は作れます。
返品・交換・不満など顧客のリアルな声を拾える
ECサイトに入る電話は、コストだけではありません。
「説明を読んだけれどサイズが分からなかった」
「送料がどこに書いてあるか分からなかった」
「返品方法が分かりにくい」
「写真から想像した色と違った」
こうした問い合わせには、ECサイトを改善するヒントがあります。
同じ問い合わせが繰り返されているなら、商品ページやFAQに説明が足りないのかもしれません。
返品理由が同じなら、写真・サイズ表・商品説明を改善できるかもしれません。
電話は、お客様がどこで困っているのかを直接知るための貴重な接点でもあります。
法人・大量注文など重要な問い合わせを逃しにくい
ECサイトには、通常注文だけでなく法人や大量注文の問い合わせが入ることがあります。
「50個まとめて購入したい」
「会社で継続的に購入したい」
「納期を相談したい」
「請求書払いについて相談したい」
こうした問い合わせを配送確認などの電話と同じように扱うのはもったいありません。
AI電話やIVRを使い、法人・大量注文を別メニューにしてスタッフへ優先的につなぐことで、重要な問い合わせを見分けやすくなります。
ECサイトのコールセンターを外注するメリット・デメリット
ECの問い合わせが増えてくると、最初に検討しやすいのが外部コールセンターへの委託です。
外注には大きなメリットがあります。
一方、すべてを任せることが自社に最適とは限りません。
外注なら採用・教育・シフト管理を任せやすい
自社で電話対応スタッフを採用する場合、採用だけでは終わりません。
商品知識を教える。
電話対応を教育する。
マニュアルを作る。
シフトを組む。
退職すれば再び採用する。
こうした管理が必要です。
外部コールセンターを利用すれば、人員確保や基本的な電話応対体制を自社だけで用意する負担を軽減できます。
特に入電数が多い会社や、常時複数人で受電する必要がある会社には大きなメリットがあります。
営業時間外や繁忙期にも対応しやすい
夜間・休日まで自社スタッフで電話対応しようとすると、勤務体制を整える必要があります。
また、セールやテレビ放送、SNSでの話題化などによって一時的に問い合わせが急増するケースもあります。
そのような時に、外部コールセンターは有力な選択肢です。
大量の入電を人が受ける必要がある会社では、外注の強みを活かした方がよい場合があります。
対応範囲や件数によって費用負担が大きくなる場合がある
注意したいのが費用です。
コールセンターの料金体系は各社・契約によって異なります。
対応件数、時間帯、曜日、業務内容、オペレーターが行う処理などによって費用が変わるため、一律に「外注するといくら」とは言えません。
ただし、
「配送状況を確認したい」
「返品方法を知りたい」
「営業時間を知りたい」
といった定型問い合わせまで有人対応にしている場合、そのすべてを人に任せる必要があるのかは一度見直す価値があります。
顧客の声が社内に届くまでワンクッション入る場合がある
外部コールセンターでは、問い合わせ内容をレポートやシステムで共有してもらうことができます。
一方、自社スタッフがお客様と直接話す場合と比べると、伝わり方が変わることがあります。
たとえば、
「サイズが少し分からない」という一文だけを見るのと、
実際のお客様から、
「サイズ表を見たけれど、自分の体型だとどちらを買えばいいか分からなくて購入を迷っています」
と聞くのでは、受け取る情報量が違います。
ECサイトを改善したい事業者にとっては、お客様が購入前に迷った理由や不満を自社で把握できることも大切です。
自社でコールセンターを内製するメリット・デメリット
外注とは反対に、自社で電話対応を行う方法があります。
商品をよく知るスタッフが対応できることは大きな強みです。
商品知識を持つスタッフが直接対応できる
自社の商品を一番理解しているのは、自社スタッフです。
商品の違い。
おすすめの使い方。
細かな仕様。
過去の購入者からよくある質問。
こうした情報を持つスタッフが直接対応できれば、購入前相談にも柔軟に答えられます。
特に、高額商品や専門的な商品、法人向け商品などでは内製のメリットが大きくなります。
お客様のリアルな声を直接拾いやすい
内製の大きなメリットが、顧客の声です。
スタッフがお客様と直接話せば、
- 商品ページの分かりにくい部分
- 購入を迷っている理由
- 競合商品と比較しているポイント
- 配送への不満
- 返品理由
- 商品への要望
などが分かります。
これらはカスタマーサポートだけで終わる情報ではありません。
商品開発、商品ページ改善、広告、FAQ、物流改善などにも活用できます。
完全内製では採用・教育・人件費が負担になる
一方、すべての電話を人だけで内製すると負担が大きくなります。
数人しかいないEC事業者の場合、
電話が鳴る。
作業を止める。
問い合わせに答える。
また元の仕事へ戻る。
これを繰り返すことになります。
商品登録、広告運用、受注処理、発送、仕入れなどを兼任している場合、電話による中断の影響は小さくありません。
さらに電話専任スタッフを採用すれば、人件費や採用・教育の負担が発生します。
顧客の声は直接聞きたい。しかし、すべての電話に人が出る余裕はない。
ここにAI電話を使う意味があります。
外注と内製を比較|ECサイトのコールセンターはどちらが向いている?
外注と内製は、「どちらが優れているか」ではなく、自社の状況で判断する必要があります。
外注が向いているEC事業者
次のような場合は、外部コールセンターが向いています。
- 入電件数が非常に多い
- 夜間や休日も有人対応が必要
- 短期間で多数のオペレーターを確保したい
- 繁忙期の電話が急増する
- 自社で採用・教育する余力がない
大量の電話を人が受ける必要があるなら、専門事業者を活用するメリットがあります。
内製が向いているEC事業者
一方、次のような場合は内製のメリットがあります。
- 商品説明に専門知識が必要
- 高額商品を扱っている
- 法人注文が多い
- 顧客の声を商品改善へ活かしたい
- 購入前相談を売上につなげたい
- ブランド体験を重視している
ただし、内製するとしても「すべて人が受ける」必要はありません。
そこで検討したいのがAI電話です。
第三の選択肢|AI電話なら少人数でも自社コールセンターを作りやすい
AI電話を使う目的は、スタッフを完全になくすことではありません。
スタッフが対応する必要のない電話をAIへ任せ、人にしかできない電話へ集中することです。
AI電話・IVRが最初の受付を担当する
代表電話に着信すると、まずIVRが用件を確認します。
たとえば、次のように分けます。
お電話ありがとうございます。
ご用件に応じて番号を押してください。
商品・ご購入前のご相談は1番を押してください。
ご注文済みの商品や配送については2番を押してください。
返品・交換については3番を押してください。
定期購入の変更・解約については4番を押してください。
法人・大量注文については5番を押してください。
その他のお問い合わせは6番を押してください。
これだけでも、スタッフが毎回、
「どのようなご用件でしょうか?」
と聞いて担当者へ取り次ぐ作業を減らしやすくなります。
定型問い合わせは人につながず自動対応する
問い合わせの中には、人が毎回答えなくてもよいものがあります。
たとえば配送確認です。
配送状況の確認をご希望ですね。
このあとSMSで配送状況の確認方法をご案内します。
SMSをご確認ください。
SMSから配送確認ページやFAQへ案内すれば、スタッフにつながず解決できるケースがあります。
返品方法についても同様です。
返品・交換ページや受付フォームをSMSで送り、お客様自身で必要事項を入力してもらう方法があります。
重要な電話だけ自社スタッフへ転送する
逆に、人へつなぎたい電話もあります。
たとえば、
- 購入前の商品相談
- 高額商品の購入相談
- 法人・大量注文
- 重要な返品・交換相談
- クレーム
- 個別判断が必要な問い合わせ
です。
こうした電話だけスタッフへ転送すれば、対応件数を抑えながら重要な顧客接点を自社に残せます。
AI電話を入れることで「電話をなくす」のではなく、「人が受ける価値の高い電話を選ぶ」ことができます。
スタッフが出られない場合は内容を残す
少人数で運営していれば、重要な電話でも出られない時があります。
発送作業中。
商談中。
休憩中。
別のお客様へ対応中。
その場合はAIが問い合わせ内容を聞き取り、録音・文字起こしした内容をメールで通知する方法があります。
不在着信だけが残る状態より、
「誰から」
「何について」
「何を希望しているのか」
が分かる方が折り返し対応もしやすくなります。
ECサイトではどの電話をAIに任せ、どの電話を人が受ける?
AI電話を導入するときに最も重要なのは、役割分担です。
すべてAIに任せる必要もありませんし、すべて人につなぐ必要もありません。
| 問い合わせ | おすすめの対応 |
|---|---|
| 商品・購入前相談 | スタッフへ転送 |
| 高額商品の相談 | スタッフへ転送 |
| 法人・大量注文 | 優先的にスタッフへ転送 |
| 配送状況 | SMSで確認ページ・FAQへ案内 |
| 返品方法 | SMSで返品ページ・フォームへ案内 |
| 返品理由・複雑な交換相談 | AIで一次受付し、必要に応じてスタッフへ |
| 定期購入の変更・解約 | AIで内容確認、フォームまたはスタッフへ |
| クレーム | 必要に応じてスタッフへ |
| 営業時間・よくある質問 | AI・自動音声で案内 |
| 営業電話 | フォーム案内または丁寧に断って終了 |
ポイントは、売上や顧客理解につながる電話を自社に残すことです。
商品・購入前相談は人へ
購入前のお客様は、まだ注文するか迷っています。
ここをFAQだけで終わらせるより、商品知識を持つスタッフにつないだ方がよい場合があります。
担当者が出られなければ、AIに相談内容を聞き取ってもらい、折り返す方法もあります。
配送状況はSMS・FAQへ
「いつ届きますか?」という電話は、人が毎回同じ説明をしなくても解決できる場合があります。
配送状況を確認できるページやFAQをSMSで案内すれば、お客様自身で確認できます。
返品・交換はAIと人を使い分ける
返品・交換も、すべて同じではありません。
単純に返品方法を知りたいだけなら、SMSで返品受付フォームを送ればよいでしょう。
一方、
「商品説明と違う」
「壊れている」
「別の商品が届いた」
などはスタッフによる確認が必要になる場合があります。
AIで最初に内容を整理してから人につなぐことで、対応しやすくなります。
法人・大量注文は人へつなぐ
法人・大量注文は、大きな売上につながる可能性があります。
法人・大量注文についてのお問い合わせですね。
担当者へおつなぎします。
というように、通常問い合わせと分けることが重要です。
担当者が出られない場合は、会社名、希望商品、数量、納期などを聞き取り、メール通知します。
クレームはAIだけで完結させない
クレームや複雑な問題は、AIですべて解決しようとしない方がよいケースがあります。
AIには、
- 最初の用件確認
- 顧客情報の聞き取り
- 内容の記録
- 適切な担当者への転送
までを担当させ、人による判断が必要な段階でスタッフへつなぎます。
AIと人の境界を最初に決めておくことが、AI電話導入を失敗しにくくするポイントです。
EC事業の立ち上げ時こそAI電話が向いている理由
AI電話は、すでに大きなECサイトだけのものではありません。
むしろ、これからEC・通販事業を立ち上げる会社や、売上がまだ安定していない事業者にも向いています。
売上が安定する前に電話対応スタッフを雇うのは負担が大きい
EC事業の立ち上げ直後は、問い合わせ件数を正確に予測できません。
1日数件かもしれません。
広告が当たって突然増えるかもしれません。
この段階で電話対応専任のスタッフを複数採用すると、売上より先に固定費が増える可能性があります。
だからといって電話窓口を用意しないと、購入前に相談したいお客様を取りこぼす可能性があります。
最初から大きなコールセンター体制を用意する必要はない
立ち上げ時点では、どのくらい電話が入るか分からないこともあります。
その段階から大規模な有人対応体制を用意するのではなく、まずAI電話で一次受付を始める方法があります。
たとえば、
AI電話 → 定型問い合わせは自動対応 → 購入相談だけ経営者や担当者へ
という小さな体制です。
AI電話+少人数なら小さく始められる
ECサイト立ち上げ直後なら、経営者と1〜2人のスタッフで運営している場合もあります。
AI電話が受付を担当すれば、電話が鳴るたびに誰かが作業を止める必要を減らせます。
売上がまだ安定していない段階でも、大人数のコールセンターを前提にせず、小さく電話窓口を始められるのがAI電話のメリットです。
立ち上げ初期の顧客の声を自社に蓄積できる
立ち上げ初期にこそ、お客様の声は重要です。
「ここが分かりにくかった」
「この情報があれば購入しやすかった」
「この商品も欲しい」
「送料が気になった」
こうした声は、これからECサイトを改善するための材料になります。
すべてを外部へ任せるのではなく、重要な声を自社で聞ける仕組みを残しておくことで、商品ページやサービス改善にもつなげられます。
事業成長に合わせて電話対応も拡張できる
最初から最終形を作る必要はありません。
| EC事業のフェーズ | 電話対応の例 |
|---|---|
| 立ち上げ期 | AI電話+経営者・少人数スタッフ |
| 売上増加期 | AI電話+自社カスタマーサポート |
| 繁忙期 | AI電話+自社+必要に応じて外部コールセンター |
| 大規模運営 | AI電話で振り分け+複数部署・外部窓口 |
まず小さく始め、注文数や問い合わせ件数に合わせて対応体制を増やしていく考え方です。
顧客の電話は「コスト」ではなくECサイト改善のヒントになる
電話対応を効率化するとき、「問い合わせ件数を減らすこと」だけを目標にするのはおすすめできません。
なぜ問い合わせが発生しているのかを見ることも重要です。
商品ページで説明不足になっている点が分かる
同じ質問が繰り返されるなら、ECサイト側に改善余地があるかもしれません。
「サイズについての質問が多い」
なら、サイズ表を改善する。
「送料について聞かれる」
なら、送料表示を分かりやすくする。
「いつ届くか聞かれる」
なら、発送予定日の表示を改善する。
このように、問い合わせ内容をECサイト改善へ戻していくことができます。
購入を迷う理由が分かる
購入前相談には、コンバージョンを改善するヒントがあります。
「他の商品との違いが分からない」
なら比較表を作る。
「自分に合うか分からない」
なら用途別の選び方ページを作る。
「保証が不安」
なら保証内容を分かりやすく説明する。
問い合わせを減らすことと、売れるECサイトを作ることはつながっています。
返品・交換理由から商品ページを改善できる
返品理由も重要な情報です。
写真との違い。
サイズの違い。
説明不足。
使い方が分からない。
理由が蓄積されれば、商品ページで事前に説明すべき内容が見えてきます。
AI電話で問い合わせ内容を録音・文字起こししておけば、電話を一件ずつ思い出さなくても内容を振り返りやすくなります。
FAQを育てれば、さらに定型問い合わせを減らせる
顧客の声を集める。
よくある質問を見つける。
FAQを改善する。
AI電話やSMSからそのFAQへ案内する。
この循環ができると、電話対応の負担をさらに減らしやすくなります。
AI電話は問い合わせを処理するだけでなく、問い合わせ内容をEC運営改善へつなげる入口としても使えます。
外注をやめなくてもいい|AI電話+自社+コールセンターのハイブリッド運用
AI電話を導入するからといって、外部コールセンターを完全にやめる必要はありません。
むしろ、得意な部分だけ外部へ任せる方法があります。
平日は自社、土日はAI電話
平日はスタッフが勤務しているため自社で対応する。
一方、土日はAI電話で一次受付をする。
商品相談など急ぎでない内容はAIが聞き取り、メールで通知。
配送確認はSMSで案内。
必要な電話だけ別の窓口へ転送する。
このような曜日別の運用もできます。
営業時間外だけAI電話を使う
日中の電話はスタッフが直接受けたい会社もあります。
その場合、
営業時間内:自社スタッフ
営業時間外:AI電話
という使い分けもできます。
夜に商品を見ているお客様から問い合わせがあっても、AIが用件を聞き取り、翌営業日にスタッフが確認できます。
繁忙期だけ外部コールセンターを追加する
大型セールや季節商戦など、一定期間だけ問い合わせが急増するECサイトもあります。
通常時はAI電話+自社スタッフ。
大量の入電が予想される時だけ外部コールセンターを追加する。
このような使い方なら、外注のメリットも残せます。
必要な電話だけ外部へ回す
外部コールセンターへの委託費が気になる場合は、「全部外注」ではなく対応範囲を見直す方法があります。
AI電話で最初に問い合わせを振り分け、
- 自動対応できる電話
- 自社スタッフが対応する電話
- 外部コールセンターへつなぐ電話
に分けます。
コールセンターをやめることではなく、「本当に外部へ任せる必要がある電話はどれか」を整理することが重要です。
導入事例|EC・通販事業者が営業時間外・土日にAI電話を活用
実際に、EC・通販事業者でAI電話を活用しているケースがあります。
ある事業者では、基本的な対応は自社スタッフが行いながら、営業時間外や土日を中心にAI電話を利用しています。
外部コールセンターを広い時間帯で利用すると費用負担が大きくなることを考慮し、AI電話と自社対応を組み合わせる運用です。
スタッフが直接対応する電話件数が減った
AI電話導入後は、すべての着信にスタッフが直接出る必要がなくなりました。
定型的な問い合わせや、AIで一次受付できる電話を振り分けることで、スタッフが直接対応する電話件数が減っています。
営業電話への対応回数が減った
EC事業者には、お客様だけでなく営業・提案の電話もかかってきます。
AI電話で営業電話を振り分け、
- SMSで営業・提案用の問い合わせフォームを送る
- 電話での営業提案は受け付けていない旨を丁寧に案内して終了する
といった対応にすることで、スタッフが営業電話へ対応する回数も減りました。
自社で拾いたい顧客の声は残している
重要なのは、電話をすべてAIへ任せているわけではないことです。
購入に関する相談や、自社で確認したい問い合わせはスタッフが対応します。
「自社で拾いたい顧客の声は残しながら、負担の大きい電話や時間帯をAIに任せる」
という運用です。
これは、少人数でECを運営する会社にとって現実的な選択肢の一つです。
ECサイト向けAI電話・IVRの音声ガイダンス例
実際に導入する場合のイメージを見てみましょう。
最初のIVR
お電話ありがとうございます。
ご用件に応じて番号を押してください。
商品・ご購入前のご相談は1番を押してください。
ご注文済みの商品や配送については2番を押してください。
返品・交換については3番を押してください。
定期購入の変更・解約については4番を押してください。
法人・大量注文については5番を押してください。
その他のお問い合わせは6番を押してください。
配送状況の確認
ご注文済みの商品・配送状況についてのお問い合わせですね。
配送状況を確認できるページをSMSでお送りします。
SMSをご確認ください。
購入前相談
商品・ご購入前のご相談ですね。
担当者へおつなぎします。
担当者が電話に出られない場合は、ご相談内容とご連絡先をお伺いし、担当者へ通知いたします。
返品・交換
返品・交換についてのお問い合わせですね。
返品・交換のお手続きページをSMSでお送りします。
商品不良など担当者への相談が必要な場合は、そのままご案内に沿ってお進みください。
営業時間外
お電話ありがとうございます。
ただいま営業時間外です。
商品についてのお問い合わせは1番を押してください。
ご注文済みの商品・配送については2番を押してください。
返品・交換については3番を押してください。
その他のお問い合わせは4番を押してください。
問い合わせ内容をAIが聞き取り、録音・文字起こしした内容を設定したメールアドレスへ送れば、翌営業日に確認できます。
ECサイトにAI電話を導入する前に決めておくこと
AI電話を導入する前に、電話のルールを整理しておきましょう。
1. AIだけで対応する電話
まず、自動化できる電話を決めます。
- 配送状況
- 営業時間
- よくある質問
- 返品方法
- 問い合わせフォーム案内
などです。
2. スタッフへつなぐ電話
次に、人が対応する価値の高い問い合わせを決めます。
- 購入前相談
- 高額商品
- 法人注文
- 大量注文
- クレーム
- 個別判断が必要な返品・交換
などです。
3. SMSで送るページを用意する
SMSを活用するなら、案内先も準備します。
- FAQ
- 配送確認ページ
- 返品・交換フォーム
- 問い合わせフォーム
- 定期購入手続きページ
- 法人問い合わせフォーム
などです。
4. 曜日・時間帯ごとの対応を決める
平日と土日。
営業時間内と営業時間外。
同じ対応にする必要はありません。
自社スタッフがいる時間は有人対応し、それ以外をAI電話へ切り替える方法もあります。
5. 外部コールセンターへつなぐ条件を決める
外注を併用する場合は、
「どの電話だけ外部へ転送するのか」
を決めます。
AI電話を一次受付にすれば、すべての着信を外部へ送らず、必要な電話だけ転送する設計ができます。
6. 録音・文字起こしを見る担当者を決める
AIが問い合わせを受けても、その後誰も確認しなければ意味がありません。
メール通知を誰が見るのか。
何時間以内に折り返すのか。
クレームは誰へ共有するのか。
ここまで決めておくことが重要です。
AI電話なら少人数から電話窓口を始められる
IVR・AI自動音声応答では、ECサイトの電話を内容に応じて振り分ける運用ができます。
たとえば、
- 番号入力によるIVR
- AIによる問い合わせ内容の聞き取り
- 必要な電話だけスタッフへ転送
- 録音・文字起こし
- 設定したメールアドレスへの通知
- SMSによるFAQ・問い合わせフォームへの案内
- 営業時間外の自動受付
- 営業電話の振り分け
- 多言語対応
といった使い方が可能です。
既存の電話番号からIVR用の番号へ転送する運用もできるため、電話番号をすべて変更することを前提にする必要はありません。
初期費用0円で、無料トライアルから実際の電話対応を試せます。
いきなりすべての問い合わせをAIへ切り替える必要もありません。
まず営業時間外だけ。
土日だけ。
配送問い合わせだけ。
というように、小さく試してから対応範囲を広げる方法もあります。
よくある質問
ECサイトに電話窓口は必要ですか?
必ず有人の電話窓口を常設しなければならない、という意味ではありません。
ただし、購入前相談や高額商品、法人注文などでは、電話で確認したいお客様もいます。
自社の商品や顧客層を見ながら、電話・メール・チャット・FAQを組み合わせることが重要です。
コールセンターは外注と内製のどちらが安いですか?
一概には言えません。
外注費は対応件数・時間帯・業務範囲・契約内容によって異なります。
内製にも人件費、採用費、教育、管理工数などがかかります。
単純な月額料金だけではなく、「人が対応する必要のある電話が何件あるか」から比較することをおすすめします。
少人数でも自社コールセンターを作れますか?
IVR・AI電話を活用すれば作りやすくなります。
電話の一次受付をAIが担当し、配送確認などは自動化、購入相談など重要な電話だけスタッフへつなぐことで、有人対応の件数を減らせます。
大人数の専任スタッフを用意する前に、少人数で始める方法があります。
AI電話だけですべての問い合わせに対応できますか?
すべてをAIで完結させる必要はありません。
定型問い合わせはAI、個別判断や感情的な配慮が必要な問い合わせは人、という役割分担がおすすめです。
特にクレームや高額商品の購入相談などは、必要に応じてスタッフへつなぐ設計にします。
配送状況の電話を減らせますか?
SMSで配送確認ページやFAQへ案内することで、スタッフが直接対応する回数を減らしやすくなります。
ただし、配送事故や特殊な事情がある問い合わせはスタッフ対応が必要になる場合があります。
返品・交換にも対応できますか?
できます。
通常の返品手続きはSMSで返品フォームへ案内し、商品不良や複雑な交換相談はスタッフへつなぐ、といった分け方ができます。
土日や営業時間外だけAI電話を使えますか?
曜日・時間帯に応じてAI電話を活用する運用ができます。
平日は自社スタッフ、営業時間外や土日はAI電話、といった使い分けも考えられます。
実際にEC・通販事業者でも、営業時間外や土日を中心にAI電話を活用しているケースがあります。
外部コールセンターとAI電話は併用できますか?
併用できます。
むしろ、
AI電話で一次受付 → 自社スタッフ → 必要な電話だけ外部コールセンター
という使い分けも有効です。
外部コールセンターを完全にやめるのではなく、夜間、繁忙期、大量入電時など必要な部分だけ利用できます。
まとめ|AI電話ならECのコールセンターを少人数から始められる
ECサイトのコールセンターには、外注と内製それぞれにメリットがあります。
外注なら、人員確保や営業時間外、繁忙期への対応を任せやすい。
内製なら、商品知識を持つスタッフがお客様と直接話し、購入を迷う理由や返品理由、不満などのリアルな声を拾いやすい。
しかし、どちらか一方に決める必要はありません。
AI電話を一次受付にすれば、定型問い合わせは自動化しながら、売上や顧客理解につながる重要な電話だけ自社スタッフが対応できます。
たとえば、
- 配送状況はSMSで確認ページへ
- 返品方法はSMSでフォームへ
- 購入前相談はスタッフへ
- 法人・大量注文は優先的にスタッフへ
- クレームはAIで一次受付して必要に応じて人へ
- 営業電話はフォーム案内または丁寧に断って終了
- 営業時間外はAIが内容を聞き取りメール通知
- 繁忙期だけ外部コールセンターを併用
という設計ができます。
特にEC事業の立ち上げ時は、売上がまだ安定していない段階から電話対応のために大きな固定費を抱えることに不安を感じることがあります。
最初から大人数のコールセンターを作る必要はありません。
AI電話+少人数から始め、売上や問い合わせ件数が増えたらスタッフを追加する。
さらに必要になったら、繁忙期や夜間だけ外部コールセンターを利用する。
このように、事業の成長に合わせて電話対応も育てていくことができます。
そして、電話問い合わせは単なるコストではありません。
商品ページで分かりにくかったところ。
購入を迷った理由。
返品した理由。
お客様が本当に欲しい商品。
そこには、ECサイトを改善するための情報があります。
電話対応を減らしながら、お客様の大切な声は自社に残す。
それが、EC・通販事業者におけるAI電話の活用方法です。
ibee connectでは、IVR・AI自動音声応答を無料トライアルで試せます。
まずは「配送問い合わせだけ」「営業時間外だけ」「土日だけ」といった小さな範囲から、自社のECサイトに合うか確認してみてください。
ECサイトの自社コールセンターを低コストで設置したい方へ
Navi8株式会社の「ibee connect」では、IVR・AI自動音声応答により、
注文・支払い方法・返品対応などの振り分けや一次対応を自動化できます。
電話対応の負担を減らしたい方は、Navi8株式会社のお問い合わせページからご相談ください。


